分身ロボットの研究成果を国際会議 HAI2022で発表しました

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分身ロボットカフェで取り組む遠隔移動販売に関する共同研究がヒューマンエージェントインタラクション分野の国際会議Human Agent Interaction 2022 (HAI2022 )に採択され、オリィ研究所、慶應義塾大学、神奈川工科大学の共同研究として発表しました。

外出が困難な障がい者がロボットのアバターを通して、接客などの身体的作業に遠隔で従事する『アバターワーク』が社会に実装されつつあります。オリィ研究所では、障がい者が自宅や病院から分身ロボットOriHimeを操作して接客することができる分身ロボットカフェをオープンしています。本研究では、障がい者が従事できる業種の拡大を目指し、分身ロボットによる遠隔移動販売を提案しています。新たに分身ロボットと組み合わせることができる移動型フローズンマシーンを開発し、行商のように移動しながら分身ロボットで働きかけて販売する遠隔移動販売を実現しています。今回の発表では、実際のカフェでおこなった遠隔移動販売における接客シーンを検証した結果を示しています。

今回の研究発表に取り組んだのは、4年生の金綱峰司さんです。金綱さんは、オリィ研究所、慶應義塾大学と連携して分身ロボットによる遠隔移動販売の接客シーンを分析し検証しました。今回の結果では、遠隔移動販売において、分身ロボットが人と同様のコミュニケーションを実現していることが確認されています。本研究が進みアバターワークで対応できる職種が多様になれば、よりインクルーシブな社会が実現できます。

本件はムーンショット目標1 研究開発プロジェクト「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」社会共創研究グループおよび技能融合研究グループが連携して取り組んだ成果です。発表内容は、コンピューターサイエンス分野で世界最大の学会であるACM(Association for Computing Machinery)のオンラインショーケースKudosに掲載され紹介されています。

発表情報:
Takashi Kanetsuna, Kazuaki Takeuchi, Hiroaki Kato, Taichi Sono, Hirotaka Osawa, Kentaro Yoshifuji, and Yoichi Yamazaki. 2022. Interaction in Remote Peddling Using Avatar Robot by People with Disabilities. In Proceedings of the 10th International Conference on Human-Agent Interaction (HAI ’22). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, 281–283. https://doi.org/10.1145/3527188.3563915

プレプリント
ResearchGate
arXiv

メディア掲載:
Kudos: Interaction in Remote Peddling Using Avatar Robot by People with Disabilities

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